Q: 無償保証期間はどのくらいですか。

A: 納品後、1年間が無償保証期間となります。ただし、蛍光板、ビームサンプラガラスなど、強いレーザ光が直接照射される光学部品については、1年未満でも有償修理になることがあります。お客様の使用される環境(周囲の粉塵や湿度、取り扱い時に付着した汚れ、カビ)や、取扱説明書で禁止されている使用方法(制限を超えた光強度や分解など)により、ダメージが生じた場合の修理は無条件に有償となります。特に蛍光板については高価な部品であり、ご質問をよく受けますが、明らかな初期不良(低光強度におけるダメージの発生や蛍光板の自然な亀裂、コーティング膜の自然な剥がれなど)のみ無償となることをご理解ください。

Q: 蛍光板は消耗品ですか。

A: 蛍光板は通常の使用方法であれば、定期的に交換が必要な消耗品ではありません。しかしながら長い期間使用した場合、環境や保管状況にも強く依存しますが、表面のコーティング膜や界面が少しずつ酸化して、ダメージ閾値が次第に下がる可能性があります。お客様の使用条件(レーザの種類や出力、パルス幅や繰り返し、ビーム径)によっても大きく変わります。

Q: 修理にはどのぐらい時間がかかりますか。

A: 蛍光板はじめ特注の光学部品が多いですが、主要なものは日本製で、社内にストックがありますので、3~4営業日で交換修理が可能です。

Q: 蛍光板にダメージが入ってしまいました。交換が必要ですか。

A: 蛍光板にダメージが入っても、そのダメージの位置を避けて使用すれば、正常に測定できます。20μm以下の微小なビーム径でダメージが発生した場合、位置をずらすとダメージの発生した位置が画像上まったく分からなくなることがあります。(肉眼で見れば蛍光板のダメージ位置が分かります。)ダメージが入った場合、そのまま位置をずらして測定を続けるのではなく、一度測定を止めて、必ず蛍光板の表面をクリーニングしていただくようお願いします。これはダメージ発生時に剥がれたコーティング膜などの粉塵がダメージ周囲の蛍光板表面上に飛散することがあり、その飛散物によって低い光強度でも新たにダメージが引き起こされる可能性があるためです。測定ビーム径内にダメージ痕があったり、ビームの外でもダメージが非常に大きく深い場合には、そこで蛍光が散乱されビーム径が正しく測定できなくなります。その場合は蛍光板の交換をお勧めします。蛍光板の交換は簡単にできますが、交換後には結像光学系の調整が必要なため、お客様では出来ません。

Q: 蛍光板のクリーニングは御社に送らないと出来ませんか。

A: お客様自身で可能です。しかしながら逆に傷を付けてしまう可能性もありますので、取り扱い説明書をよくお読みになり、正しいクリーニング部材で正しく拭いてください。動画もUPいたします。

Q: 蛍光板のクリーニングはどの程度の頻度で行えば良いですか。

A: お客様の使用頻度や使用される環境(粉塵等)で大きく変わります。レーザ加工の現場では使用する前に必ず目視でチェックし、ゴミが付いていたら綺麗なエアーで優しく吹き飛ばしてください。蛍光板の前にシールドウィンドウがある場合も同様で、ウィンドウの状態を目視で確認してください。シールドウィンドウが汚れていると照射したレーザ光でウィンドウが破壊される際に、下の蛍光板にも多大な影響、ダメージが発生します。

Q: 定期校正は必要ですか。

A: 必要です。BPC-130のようなカメラ式の場合、ピクセル間隔は不変で校正の必要がありませんが、FIT式のBPFの場合、カメラは使っていますが、結像光学系の倍率や焦点位置(カメラの固定位置)が、外部からの衝撃や温度変化などにより、出荷時から変わってしまう可能性があります。校正には専用の調整装置が必要で、お客様では出来ません。弊社では製造出荷時に検査を行い、結像光学系の倍率や結像の焦点位置が規定の範囲にあることを確認します。校正においても、また感度を変更したり蛍光板などの部品を交換した際にも、同じ検査を行います。

Q: すべての波長を1台で測定できませんか、あるいはユーザーで測定波長の変更は出来ませんか。

A: できません。蛍光板は材料によって(吸収の)波長依存性が強く、各波長帯で最適な蛍光材料を選定しています。また蛍光板だけでなく、蛍光とレーザの光を分離する内部の光学素子、バンドパスフィルタにも高出力レーザ対応の特注コーティングを施したものを使用しております。これらにも帯域の制限がありますので、波長帯を変える場合中身をすべて変える必要があり、お客様側で変更は出来ません。

Q: ユーザー側で感度の変更は可能ですか。

A: お客様ではできません。結像光学系内のNDフィルタを交換することで、測定の感度を変更できます。カメラには4桁のダイナミックレンジがあり、NDフィルタでそのレンジを低出力レーザ側(mWレベル、ビーム径Φ1mm)か、高出力レーザ側(100W、Φ1mm)に切り替えることが可能ですが、結像光学系の再調整が必要になりますので、お客様側で交換は出来ません。ご購入後1年間は無償で感度の変更をお受けいたします。お客様の研究開発の進捗で、変更が必要になる場合が過去にもありました。なお、S1000では感度の切り替えは出来ません。また一部のモデルでは、蛍光板自体に通常の仕様にはない高感度なもののがある場合があります。お尋ねください。

Q: レーザが仕様内の波長であれば、必ず測定は出来ますか。

A: 感度変更の所でも説明しましたが、レーザの光強度が弱い場合信号が出ない場合があります。また、パルスレーザの場合、パルスピークの光強度が非常に高くても、平均パワーが低い場合、信号が出ないことがあります。モデルにもよりますが蛍光板の蛍光の感度(吸収波長)は離散的で、吸収バンドから離れた波長のレーザでは信号が出にくくなります。お客様にはご購入の前に必ずお手持ちのレーザにて信号が出ること、並びに感度が十分であることをご確認いただきます。

Q: 蛍光のイメージングと聞くと像がぼけて精度が劣ることはありませんか。

A: 一般に蛍光板と聞くと、レーザ光のアライメント用に用いられるIRプレートを想像される方が多いです。赤外レーザ光ビームを蛍光面で赤や橙色で可視化して表示するプレートです。弊社の蛍光板とIRプレートとは材料も特性も全く別物です。IRプレートは紙などの散乱材料に蛍光剤を染みこませた、あるいは粉体の蛍光剤を薄く固めたもので、照射されたレーザ光も発生する蛍光も強く散乱されます。従ってビームプロファイルはぼけます。また不可視光の赤外光を可視光に変換していますので、発光の機構としては多光子吸収の非線形発光になります。これではビーム形状を正しく表示できません。弊社の蛍光板は無色透明で散乱はなく、しかも蛍光がレーザ光に比例する2準位線形の発光機構の蛍光材料を使用しております。また通常のカメラ式とのビーム径比較実験も行っておりますので、お問い合わせください。

Q: 蛍光はレーザ光の光に対して線形ですか、また蛍光の飽和について教えてください。

A: 弊社の蛍光板には発光機構として、2準位の材料を採用しております。これはアインシュタインの関係式で導かれる単純な系で、励起光(レーザ光)の吸収に対して発光(蛍光)は線形になります。この系では蛍光の波長は、吸収のレーザの波長より必ず長くなります。またレーザ光の光強度が非常に強くなるとダメージを起こす前に蛍光が線形から下がる飽和が起こります。蛍光元素は一度レーザを吸収すると電子が上準位に励起され、それが下準位に戻る際に蛍光を発光しますが、吸収から発光までわずかに時間(ns~ms)がかかり、その間はレーザ光を吸収できなくなります。光強度が高くなると、割合としてより多くの蛍光元素がその状態となるため、次第に吸収係数が低下し、蛍光強度が線形から低下します。この特性は蛍光元素、母材に強く依存し、蛍光元素の吸収のしやすさ(吸収断面積)と発光までの時間(蛍光寿命)の積をパラメータとして判断でき、積が小さいほど飽和は起こりにくくなります。弊社は蛍光板の材料に、各波長において、この積がなるべく小さなものを選択して採用しております。なお、この積が小さいと言うことは、単純にはほとんど光らない材料という意味で、一般には蛍光材料としては扱われていないもの(中には分光光度計では、まったく信号が出ない材料もあります)を使用しております。

Q: 蛍光飽和の補正は可能ですか。

A: 蛍光の飽和現象は材料に大きく依存しますが、理論的に解明されており、単純な数式で補正することが出来ます。弊社製のビームプロファイラソフトLasCa3.0からは、標準でリアルタイムの蛍光飽和補正機能を搭載しました。お客様は画面でプロファイラのモデルを指定するだけで、蛍光飽和を気にすることはありません。この機能により高出力側での測定のダイナミックレンジをさらに1桁広げることが出来ました。

Q: レーザの波長が異なる場合、結像光学系の色収差は大丈夫ですか。

A: 入射するレーザ光の波長が変わっても、結像する蛍光の波長はバンドパスフィルタ等で1つの波長に限定しております。したがって結像光学系の色収差の影響は問題ありません。(調整の必要が無い)

Q: デモ器を借りたいのですが。

A: お問い合わせコーナーよりご連絡ください。デモ器の貸し出しは2週間無料です制御用のノートPCも付いておりますので、お客様のPCにソフトをインストールする必要はありません。ただし、PCは様々なお客様に貸し出しておりますので、コンピュータウィルスの汚染感染を避けるために、測定結果のデータのPC外部への取り出しはお断りしております。もちろんお客様の現場にて測定のデモを行うことも可能です。お気軽にお声がけください。

Q: デモ器のレンタルかサブスクはやっていないのですか。

A:  やっておりません。2週間の無料貸し出しのみです。同じ会社の同一部署の場合には、無料貸し出しは1年間に1回のみとさせていただいております。

Q: BPFレーザイノベーション株式会社は社長はいい人だが、会社の規模が小さくISOも取得しておらず、品質管理や製品供給、保守の長期的持続性が不安です。

A: 他社製の購入をご検討ください。

Q: ビームプロファイラを自社製レーザ装置に組み込んで販売したいのですが。

A: 弊社のビームプロファイラはご購入いただいたお客様がスタンドアローンでご使用いただくように設計、販売しております。お客様が直接的または間接的に第3者に販売(転売)される場合、弊社はビームプロファイラに関するすべての責任、保証を負いません。

Q: 金額が大きいため支払いは手形で大丈夫ですか。

A: お支払いは納入翌月20日(または月末)現金口座振り込みのみです。手形決済では販売しません。商社をご活用ください。