カメラ式とのビーム径比較データ(BPF-S400)

【実験構成】光源として445nmの2種類のコア径のFCM(コアΦ50um、600mWと、コア径Φ9um、60mW)を用い、f=50mmの平凸レンズでコリメートした後、f=25.4mmの平凸レンズで集光した。BPF-S400およびCMOSカメラは、そのビームウェスト位置を基準に、蛍光板とCMOSセンサが光学的に同じ位置になるよう配置してビーム径を測定した。カメラで測定する際にはコリメート光路内に反射率99%の誘電体ミラーとNDフィルターを挿入した(カメラにはNDフィルタが1枚内蔵)。左の長軸方向断面プロファイルの比較において、青がBPF-S400、赤がCMOSカメラである。2Dイメージは左右で同一スケール。

ビーム径約Φ50μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S400
2D CMOSカメラ

ビーム径約Φ169μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S400
2D CMOSカメラ

ビーム径約Φ240μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S400
2D CMOSカメラ

【BPF-S400 vs CMOSカメラ:ビーム径比較結果まとめ】
 下図は横軸がCMOSカメラの長軸方向ビーム径測定値、縦軸が同じ位置でのBPF-S400のビーム径測定値で、左のグラフはD4sigmaのビーム径、右は形状がガウシアンから離れているため矩形近似したビーム径である。いずれもFIT式の方がカメラ式よりわずかに大きな値を示す。矩形近似では差は最大で5%であるが、Φ400μm以上では2%以下と無視できる。一方、D4sigmaでは、Φ200μmで10%、Φ100μm以下では20%以上大きな値を示すが、ビーム径Φ400μm以上では2%以下と差は無視できる。FIT式でのビーム径増大分(2~3ピクセル)はビーム径によらずほぼ一定で、結像光学系から計算される許容散乱円に相当し、蛍光板の有限な厚みの影響(像のボケ)と光学系の残留収差による、裾引きと考えられる。なお、下図のオレンジの点は同じ測定位置でBPF-S400X3で測定した結果で、これは逆にカメラ式よりも小さなビーム径となった。実効ピクセルサイズが小さくなったことと、3倍の結像光学系で被写界深度が浅くなった効果と考えられる。

ビーム径比較(D4sigma)
ビーム径比較(矩形近似)

カメラ式とのビーム径比較データ(BPF-L800)

【実験構成】光源として808nmのFCM(コアΦ5um、26mW)を用い、コリメートした後、f=25.4mmの平凸レンズで集光した。BPF-L800およびCMOSカメラはそのビームウェスト位置を基準に、前後同じ間隔でビーム径を測定し、データを比較した。カメラで測定する際にはコリメート光路内にNDフィルターを4~5枚程度挿入した。左の長軸方向断面プロファイルの比較において、青がBPF-S400、赤がCMOSカメラである。2Dイメージは左右で同一スケール。

ビーム径約Φ38μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-L800
2D CMOSカメラ

ビーム径約Φ86μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-L800
2D CMOSカメラ

ビーム径約Φ618μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-L800
2D CMOSカメラ

【BPF-L800 vs CMOSカメラ:ビーム径比較結果まとめ】
 下図は横軸がCMOSカメラの長軸方向ビーム径測定値、縦軸が同じ位置でのBPF-L800のビーム径測定値で、左のグラフはD4sigmaのビーム径、右はガウス近似したビーム径である。いずれもFIT式の方がカメラ式よりわずかに大きな値を示す。ガウス近似では差は最大でも5%で、Φ400μm以上では2%以下と無視できる。D4sigmaでは、Φ200μmで5%、Φ100μm以下では15%以上大きなビーム径を示すが、Φ400μm以上では3%以下と差は無視できる。ビーム径が大きくなると、CMOSカメラではNDフィルタの干渉縞が顕著になりビームの形状を乱しているが、BPF-L800は減光せず、NDフィルタを使わないので、干渉縞は現れない。

ビーム径比較(D4sigma)
ビーム径比較(ガウス近似)

カメラ式とのビーム径比較データ(BPF-S1000)

【実験構成】光源として1064nmのYAGレーザ(出射ビーム径Φ1mm、100mW)を用い、f=25.4mmの平凸レンズで集光した。BPF-S1000およびCMOSカメラはそのビームウェスト位置を基準に前後同じ間隔でビーム径を測定し、データを比較した。CMOSカメラで測定する際には出射光路内に、まず反射率98%の平面誘電体ミラーを置いて2%に減光したた後、さらにNDフィルタを2~3枚程度挿入した。左の長軸方向断面プロファイルの比較において、青がBPF-S400、赤がCMOSカメラである。2Dイメージは左右で同一スケール。

ビーム径約Φ36μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S1000
2D CMOSカメラ

ビーム径約270μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S1000
2D CMOSカメラ

ビーム径約Φ1163μm

長軸断面プロファイル(規格化)
2D BPF-S1000
2D CMOSカメラ

【BPF-S1000 vs CMOSカメラ:ビーム径比較結果まとめ】
 下図で横軸がCMOSカメラの長軸方向ビーム径測定値、縦軸が同じ位置でのBPF-L800のビーム径測定値で、左のグラフはD4sigmaのビーム径、右はガウス近似したビーム径である。いずれもFIT式の方がカメラ式よりわずかに大きな値を示す。ガウス近似では差は最大5%であるが、D4sigmaでは、Φ200μm以下のビーム径で15%以上大きな値を示す。特にBPF-S1000は蛍光板の物理特性から、Φ100μm以下の微小ビームでは高い光強度による蛍光飽和が顕著となり、実験の際に測定したソフトがまだ飽和補正に対応していなかったため、差が大きく測定されている。

ビーム径比較(D4sigma)
ビーム径比較(ガウス近似)